提督love 修羅場。 時雨「提督が上半身裸でマラソンしてる・・・」

第一次鎮守府ヤンデレ大戦

提督love 修羅場

漣「なんか…おかしくないですか?この絵?」 提督「へ?何が?」 始まりは秘書艦として長い付き合いの漣の一言だった。 鎮守府の提督として日々働くある日のこと、遠く離れて暮らす妻から『父の日に娘が書いた』絵が送られてきた。 絵には『パパだいすき』と書いてあり、あまり帰れず寂しい思いをさせているにも関わらず、すまないと思うと同時に待っていてくれる有り難さを噛みしめていた。 休み時間にそれをニヤニヤ眺めながらお茶を啜っていたら一緒にいた漣が後ろから覗きこんできて放ったのがその一言だった。 提督「おかしいって…子どもが書いてるんだから多少はおかしな部分はあるだろ?」 漣「いえ、そうじゃなくて…なんというか…」 提督「何言ってるんだ?」 漣「ほら、よくみて下さいよ、『他の部分より顔に使われている肌色のクレヨンが濃いように見えない』ですか?」 提督「子どもの書く絵なんだ、きっと思い出して書くうちに濃くなったんだろう」 漣「そうですか?それにしては妙に濃いような…」 提督「妙な勘ぐりはするな、お前の気のせいだ」 漣「……はい」 提督「まったく…」 ーーーー夜 提督「漣にはああ言ったが…確かに濃いような…」 提督「それに『パパだいすき』って…俺は『お父さん』と呼ぶように言ってあるのに…」 チラッ 気になればなるほど集中できずたまらずに 提督「確認…確認するだけだ…」 鉛筆を持ち出して、特に濃い部分をなぞっていった。 俺は昔から眼が良いのが自慢で、だて眼鏡すらかけた事がないし、家にある写真の中にも俺が眼鏡をかけたものはない。 提督「い、一体、どういう事だ…こりゃあ…」 次の日から執務に身が入らず、度々ミスをしては漣に説教をくらい、そのうち 漣「前々からご主人様は働きすぎだと思っていました!ここは一度家に帰って家族にゆっくりと癒されてきて下さい!」と進言され、ちょうど娘の誕生日が近かった為、サプライズで一度家に帰ることにした。 ーーー 提督「大丈夫…大丈夫だ…」 自分にそう言い聞かせて、妻と娘へのプレゼントと花束を抱えて、自分の年代としては頑張って買った一軒家に…見なれない車があった。 妻はオートマ車しか乗れないのにマニュアル車、しかも2シートのスポーツ車、妻の父の趣味とは違う。 外にカーテン越しに見える妻と娘、そして『見なれない』影が写っていた。 パパー!アリガトー! 娘の嬉しそうな声が聞こえた。 信じられなかった、いや、信じたくなかった。 幼いころ両親を深海の連中に殺され、頼るべき親戚に両親の遺産を食い潰され、人間不信に陥っていた俺を救ってくれた妻が…妻が… 提督「浮気…か…」 あまりにショックが過ぎると涙も出ないというが、本当なんだなと思いつつ、軍人としての性なのか、とにかく冷静にやるべき事を考え、選択した。 ーーーー 「真っ黒です」 3週間後、鎮守府近くのファミレスで先輩と共に来た興信所の所長が告げた。 先輩は眉をひそめて腕を組み、無言だった。 渡された資料を見せながら 「普通はある程度カモフラージュするものなんですが…あまりにも堂々としていて仕事が楽でして…」 予定していた日にちより早い段階で証拠があがりまくった為、『値引きしておきますね』と言われた。 資料によると妻の浮気相手は妻が勤めている会社の取引先の会社に単身赴任している既婚の会社員で、妻とは何年もの付き合いらしい。 単身赴任の寂しさから、自分と同じように夫が家から離れて居ない妻と関係を持つようになったんだろう、と所長は言っていた。 さらに家の鍵を渡して詳しく調べてもらった結果、夫婦で貯めていたはずの預金は毎月振り込まれているのは俺の分だけで、妻は一円も入れてなかった。 さらに通帳は毎月かなりの額が引き出されていて空っぽ寸前だった。 幸いにも夫婦共通の預金の他に自分で使う分の金を貯めていたので、すぐに生活に困る事はない(というか、鎮守府での生活費は国に出してもらってるんだから自分が楽なのは当たり前だが。 そういえば、先輩と同期の人が『アイツは狼みたいな奴だ』と笑って言っていたのを思い出した。 仲間にはとても優しく、頼れるから上司から後輩まで様々な人が先輩を慕っていて、上と下の世代の橋渡しになっているが、自分や仲間に害をなす者には容赦しない。 そして先輩が示した策は…… ーーー 俺が妻と娘に再び会ったのは、某鼠の、夢の国のお城の前だった 妻「なんで…なんでいるの…?」 調査から少し後、妻宛に夢の国行きのチケットとホテルの宿泊券を3人分送り、その後『都合が悪くて行けなくなったから、二人で楽しんできて』と連絡した。 案の定、バカ面さげた浮気相手と来ていた。 その様子を隠れて見ていた。 妻も娘も目一杯楽しんでいた。 浮気相手もタダで夢の国を満喫していた。 あまりの悔しさに叫びたくなるが、先輩が肩を抱いて『まだだ、最高の瞬間まで待て』と抑えてくれた。 そして夜、パレードとラストの花火が終わると同時に、俺は声をかけた。 バシッ! 気がついたら娘が買ってもらったのであろうぬいぐるみで俺を叩いていた。 娘「えい!えい!えい!パパとママをいじめるな!悪者め!」 バシッ!バシッ! 提督「へ?ちが、待っ…」 娘「うるさい!お前なんか知らない!パパはいい人だもん!」 娘「パパは寂しい時にいつもいてくれる!遊んでくれる!」 バシッ!バシッ!バシッ! 娘「お前なんか知らない!あっち行け!行っちゃえ!行っちゃええええ!」 提督「……………」 バシッ!バシッ!バシッ…… ーーー その後妻が娘をなだめていたが、娘が疲れて眠るまで待ち、その後話し合いが始まった。 とはいってもこちらの要求を提示し、受け入れさせるだけだったが。 妻は終始謝罪と言い訳に徹し、浮気相手はただ震えていた。 こちらの要求は 慰謝料・財産分与・養育費無しの離婚、使い込み分は養育費がわりに取らなかった。 実は話し合うまでは養育費は出そうと考えていたが、娘が俺の顔すら忘れ『お前』呼ばわり、さらに浮気相手を父親だと認識していた為、そんな娘に金を出すのが馬鹿らしくなり、辞めた。 そして、俺の持ち家(全額俺負担で一括購入していた を浮気相手に相場より多少高値で買い取ってもらい、『妻との再婚』を要求した。 既婚者とは知っていたが、そこは伏せて『娘に父親は必要だから』という俺なりの親心が理由である事を説明した。 妻は承諾したが、浮気相手はさらにガクガクブルブルと震え始めた。 どうやら浮気相手は妻に独身と嘘をついていたらしい。 しばらくそれを眺めていたが、こりゃ長くなりそうだし、もう関わりたくないから、先に書いてもらった必要な書類(離婚届けと『今後一切、接触やお金の無心をしない、娘も同様とした念書など を持って、「もう二度と俺に近づくな、何も求めるな、後は弁護士を通してくれ」と告げて、 バチッ!バチッ! と叩く音がガツッ!ガツッ!と拳で殴る音に代わった部屋を後にした。 ホテルに部屋は取ってなかったので、そのまま街に繰り出し、先輩と入った居酒屋で、俺は泣きながら飲んで飲んで飲みまくってた。 そんな事より風俗でも行って気分を少しでも晴らしてこい!」 と微笑みながら、財布から少なくない額のお金を出して俺に渡してくれた。 ……いや、そうだとしたら競争率高過ぎて無理だな。 先輩は正に男も女も惚れる『いい男』だから。 その後、修羅場を越えた俺は仕事を優先する仕事人間になった。 妻と娘と浮気相手のその後は知らない、知りたくもない…… ドンドンドンドン! ドンドンドンドン! 提督「どうしてこうなった………」 テートクー!シレー!シレーカーン! ワーワー!ギャーギャー! というか、鎮守府で起こっている『第2の修羅場』に身を置いていてそれどころじゃなかったからだ。 離婚以後、俺は仕事に打ち込みまくった。 勤務時間以後も、仕事に関連する書籍を読み、自主トレに励み、休日は講習会に参加し、頭の中を仕事でいっぱいにした。 そうでもしなければ、心が押し潰されそうだったから。 だがあまりに仕事に没頭していた為、艦娘の皆に心配されてしまった。 艦娘の皆は俺が離婚した事を知らない。 先輩から「できるだけ離婚の事は伏せろ、聞かれたら答える程度にしておけ」と言われた。 その時は俺の心を心配してあまり思い出さないようにしろという意味で言ったのだと思っていた。 だがそれは半分正解で半分違っていた。 ーーー 離婚から月日が過ぎ、第2の修羅場は年末から始まった。 俺は毎年鎮守府で忘年会に参加した足で家に帰り、大晦日に鎮守府に戻ってきて、元日に祝辞を述べるのが恒例だった。 だが忘年会を過ぎても仕事をしていた。 皆には「どうしてもやらなきゃならない書類がある」と言っておいた。 が…… 提督(上司が居たら心が休まらないよなあ… と思い、近くを旅行しようかとも考えたが、どこも宿はいっぱいで泊まりがけなんて無理だった。 提督「どうしたもんかな…」 ベッドに寝そべり、買ってきた旅行雑誌に目を通す。 提督「仕事は結構先のものまで片付けちまったから、やる事がないし、だからと言っていつまでも鎮守府に居たら怪しまれるし…」 提督「またネカフェのお世話になるかな…」 コンコン! 提督「やべ!」 バサバサ! 俺はとっさに雑誌をベッドに隠した。 提督「いいぞ、入れ」 漣「失礼します、ご主人様」 ゾロゾロ…… 提督「なんだなんだ、曙に潮、朧まで一緒に来て。 ははーん、お菓子のストックが無いんでたかりにきたのか?ここにゃ餅しかねーがそれで良ければ…」 漣「……鎮守府の艦娘一同を代表して、ご主人様にお話があります」 提督「……まあ座れよ、茶を入れよう」 ーーー グビッ! 提督「ふぅ…で、話ってなんだ?福利厚生の改善要求か?」 曙「…単刀直入に聞くわよ、『提督』」 俺の心拍数がはねあがった。 あの曙が挨拶がわりにつける『クソ』をつけずに俺を呼んだ、という事はかなり厄介な案件か?と思った。 曙「………家族と何かあったの?」 提督「!?」 曙は悲しそうな、でも真剣な眼で俺を見つめている。 漣「あの日…送られてきた絵を見て以後、ご主人様の様子がおかしいって事はわかっていました。 でも仕事はいつも通りしていたから、些細な事かと思っていました」 漣「でもそれからしばらくしたら、ご主人様はとりつかれた様に仕事に打ち込むようになって…それにいつもならもう家に帰っているはずなのに…交通に支障が出てるわけでもないのに帰らない…」 漣もまた真剣な瞳で見つめてくる。 そこにはいつものおちゃらけた雰囲気はない。 潮「わ、私達は、直接はまだまだ人間の世界を知りません。 だ、だけどテレビやインターネットで、ある程度は勉強しています…こういう時は…か、家族と何かしらの…トラブルがあると出ていました」 朧「…何かあったんですか?最近はあれだけしていた娘さんの事も話題にしなくなりましたし…」 提督「………」 漣「沈黙は肯定したものと認識しますよ、ご主人様」 『退役後に困らないように』と色々教えていたのが仇になった。 漣「ご主人様…私達は…産まれた時からこの姿で、姉妹や鎮守府にいる皆は仲間であると同時に『家族』なんです。 そしてそれにはご主人様も含まれているんです」 漣「…辛いなら…言ってくださいよ…苦しかったら…(グスッ 助けてって言ってくださいよ…(グスッ、グスッ それが…『家族』なんでしょ?ご主人様…」 漣の眼に涙がたまって、今にもこぼれ落ちそうだ。 気がつけば他の3人も泣き出す寸前だった。 俺は何をやってるんだ。 いくら強いと言ったってこの娘達はまだまだ幼い、そんな娘達に心配かけて…悲しい思いをさせてしまうなんて…… 提督「すまない、皆に心配をかけるなんて…提督失格だな」 漣「そんな事ないです!ご主人様が皆の為に日々業務に勤しんでくれるから漣達は戦えるんです!ご主人様だから!ご主人様が帰りを待っていてくれるから漣達は命をかけて戦いに行けるんです!」 提督「……ありがとう。 じゃあ、聞いて……くれるか?俺の愚痴と弱音を…幻滅したって知らないぜ?」 漣「バッチこいです!」 ーーー 提督「という訳だ。 お前達には余計な事で心を乱して欲しくなくて黙っていた。 本当にすまな」 ギュッ! 提督「へ?さ、漣?」 気がついたら漣に真正面から抱きつかれていた。 提督「気持ちは解った、だが、もう済んだ事だし、元を辿れば俺にも責任はあるんだ。 前々から高雄や陸奥に『たまには家に帰らないと家族に忘れられてしまう』と忠告されていたのに帰らなかったんだから」 提督「だから…もういい…」 ビーーーッ!ビーーーッ!ビーーーッ! 緊急事態を知らせる警報が鳴り響いた。 翌日参加した全員揃って二日酔いして、隼鷹と密かに参加してた響が迎え酒でウォッカをあおっていたが、非番だったから咎めなかった。 だが、これからはあの二人は『ウルトラ馬鹿酒飲み』と呼ぶ事にしよう。 結局離婚がバレて出かける必要がなくなり、年末年始は駆逐の遊び相手や軽巡の買い物の荷物持ち、重巡以上の皆の飲み相手をしながら普段とは違う年頃の少女らしい彼女達を見た。 ーーー 先輩「いいか?これだけは必ず守れ」 年があけて、俺は大本営の新年会に参加し、そこで先輩と挨拶を交わした。 その時離婚がバレた事を告げると先輩は言った。 提督「な、なんでしょうか?」 先輩「いいか、艦娘とは何があっても最後の一線、『肉体関係だけは持つな』戦艦だろうが空母だろうが一切の艦種を問わずだ」 提督「ヘ?いや、その…自分にとっては艦娘は今や娘みたいなものですから、流石にそんな関係は…」 先輩「今まで多くの提督が誕生しては辞めていった、そしてその辞めた理由の大半がそれなんだ」 提督「わ、わかりました…」 先輩「いいか?我慢はしないで風俗行くなり、人間の相手を見つけるなりしろよ。 じゃないと大変な事になるからな!」 提督「は、はい…」 その時は先輩の言ってる事の意味が解らなかった。 俺と皆が肉体関係?あり得ないと思った。 いくら皆が好きでもloveとlikeで言えばlikeだし、長い付き合いで、好きな有名人を聞いて男の好み位は理解している。 そう思っていた。 思わされていた。 あの時までは 何事も始まりは些細なものだ。 そしてその些細なものが集まるととてつもなく巨大な力となる。 上に立つ者はそれに対して機敏に反応し、それが自分の身に害を及ぼす前に対処できる事も資質の一つに数えられる。 春まだ遠いある日の夜、談話室で皆と見ていたテレビの番組が、いつもと違っていた。 毎週その時間はジョニーズ事務所の若手タレントが出演するので、海防から駆逐や軽巡の娘らがキャーキャー言いながらあの人がいい、この人がいい、と人間の女の子らしくはしゃいでいたのに、その日は他のバラエティー番組になっていた。 最初は『特番でもあったのか?』位にしか思わなかった。 だが、バラエティー番組が毎週になって、ジョニーズの番組を見なくなった。 今思えばそこで先輩に相談していたら…と思わずにいられない。 そこから段々と皆が変わっていき 気がついた時にはどの娘達も姉妹艦と居る事が多くなり、以前はよく一緒にいた吹雪、夕立、睦月の3人が並んだ姿をいつの間にか見なくなった。 そして大淀や明石や夕張、島風のような姉妹艦の居ない娘は工廠に居る時間が増えた。 だが、表だって争っているわけではなかったので、もう少し様子を見ようと決断した。 それが最大の間違いであると気付きもせずに。 そして、運命の日、ホワイトデーがやってきた。 バレンタインは『全員分貰うと身体がやばくなるから』という事で、皆でチョコフォンデュパーティーを開催し、それを全員からの分とした。 ホワイトデー前日、俺は馴れない手つきでクッキーを焼いていた。 俺から皆に渡すものだからと、1人で作り、ラッピングして、全員分ある事を確認した時、時間はもうすぐ日付が代わる頃だった。 俺は余ったクッキー(形が悪かったり、欠けたもの を夕飯がわりに食べながら、インスタントのブラックコーヒーを飲み、『皆に喜んでもらえたらいいな…』とニヤついていた。 妻と娘が去って以来、俺は鎮守府の艦娘は『自分の娘だ』と思うようになり、最近の皆の変化が少しでも昔の、元の姉妹も艦種もない賑やかな鎮守府になってくれればと願った。 カチッ! ボーーーン…ボーーーン… 「日が変わったか…」 片付けをして部屋に帰ろうかな?とした時 ガラガラ! 「ご主人様!」 あわてた様子で調理場に漣がやってきた。 「なんだ、まだ寝てなかったのか?心配しなくてもホワイトデーのお返しは用意…」 「ご主人様!早く!早く逃げて下さい!」 「はあ?」 「説明は後でしますから!早く!」 「どうしたんだ?まさか深海の奴等か!?」 「ある意味それよりタチが悪いのが来るから!早く!」 訳がわからない。 そう思っていたら 「提督…」 「司令官…」 「司令…」 ぞろぞろと皆が入ってくる。 漣は皆から俺を守るかのように前に立ちはだかった。 「おいおい、皆気が早いぞ?クッキーあげるのは午後から…」 「いりません」 「は?」 「いりません」 うつむきながら吹雪が答えた。 「いや、だってせっかく作ったのに今さらいらないって…」 「私は…いえ、『私達』はもっと別のものが欲しいんです」 「ワガママ言うなよ、高いものなんて人数分用意できないぞ!」 「大丈夫です、司令官なら必ず用意できるものですから」 「なんだ?その欲しいものって…」 「家族、本物の家族が欲しいんです」 「か、家族!?」 その瞬間、身体中を冷たい感覚が走った。 ヤバいヤバいヤバい! 逃げろ、逃げろ、逃げろ! 頭が命令を出しても身体が言うことを聞いてくれない!全く、ピクリとも動かない! 「司令官…」 「私達は…ずっと我慢していたんですよ?」 「が、我慢、だと?」 あまりの恐怖にやっとかすれた声が出せるだけだった。 「私達はずっと…司令官が、奥さんや娘さんが羨ましかった。 司令官がいつもいつも嬉しそうに…二人の事を自慢してきて…」 「そんなつもりは…」 「あろうと無かろうと関係無いんですよ!」 ビクッ! 身体がこわばる。

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今日も鎮守府は修羅場です (きょうもちんじゅふはしゅらばです)とは【ピクシブ百科事典】

提督love 修羅場

義経です。 今回、シュラバカッコガチ、今日も鎮守府は修羅場です。 という動画を投稿しました。 シュラバカッコガチは第12回MMD杯での我が鎮守府のバレンタイン事情の続きという形になります。 今日も鎮守府は修羅場です。 は厳密には続きでは無いのですが設定は引き継いでいるという感じです。 【第12回MMD杯本選】我が鎮守府のバレンタイン事情【一部ボイス有り】 【第12回MMD杯Ex】シュラバカッコガチ 【MMD艦これ】今日も鎮守府は修羅場です。 んで、もしかするとこのシリーズ続けていくかも知れないのでとりあえず現状考えて居る設定を先に書いておきたいと思います。 まずは家族構成 基本的に何鎮守府というわけではなく鎮守府に艦娘達と一緒に住んでいる形です。 ですので、今後も色んな艦娘を適材適所で使っていく可能性はあります。 ちなみに、私は艦これでは呉鎮守府所属です。 メインの家族構成ですが… 提督 この鎮守府を統括する提督です。 基本的に大和さんに惚れていますが実は娘の方がもっと好きです。 浮気性とかそういうわけではなく、どこか抜けているという感じで、それを大和に見かけられては怒られる毎日。 艦娘達からの信頼は結構あるようです。 特に提督Love勢からは病的に… 酒はそこそこ強い。 ちなみに、顔の文字は『 義経』です。 どこかの誰かと同じ名前ですが気にしちゃいけません。 戦艦大和 鎮守府のエースにして提督の嫁です。 提督大好きなのですが、提督の目に余る行動にいつも悩まされています。 いっつも提督を怒っていますが、愛情から来るもので決して提督のことが嫌いなわけではありません。 むしろ大好きです。 一部のを除く艦娘達からの信頼も厚いです。 一部って誰だって?そりゃあ言わなくても分かるでしょ?w ちなみにちょっと嫉妬深いのが玉に瑕。 もちろんよく食べますw ちび大和 特に名前は決めてません。 基本的に動画の癒しキャラ、マスコットとして登場して貰うつもりです。 パパ大好きっ子。 3歳の設定です。 その為身長も3三歳女児の平均92cmくらいにしてあります。 巨乳、巨乳とよく言われていますが…これは、こういう服のデザインで別に巨乳という訳ではありません。 む、胸を小さくするのが面倒だったとか、出来なかったとかじゃないんだからね! kaoru氏&えと氏両モデラーさんが修正してくれました。 戦艦武蔵 戦艦大和の妹。 粗雑そうで実はちび大和の面倒をよく見てくれる良い叔母。 今日も鎮守府は修羅場です。 で、大和が提督を説教しているシーンではちび大和は武蔵が預かっています。 そういう描写も入れるつもりだったのですが、あまりにもあのシーンが怖いことになってしまったのでそこに登場させるのはやめましたw 戦艦長門 ちびを預かる武蔵に対して、"何故か"うらやましく思って居る節がある。 ちびっ子大好き" ながもん"基本的に天然キャラの設定。 戦艦金剛 提督Love勢の一人。 シュラバカッコガチでは大和に負けましたが…今後はどういう形で絡ませるかは悩み中… 個人的な理由からもう登場することは無いと思います。 軽巡矢矧 大和の良き理解者で、大和にあこがれている子。 空気は読めるタイプです。 今日も鎮守府は修羅場です。 では、被害担当艦でしたが…本人はまんざらでも無いご様子… 大和にあこがれる余り旦那の提督にも? 一航戦赤城&加賀 基本的に余り動画に絡ませる気はありません。 っが、食事シーンでは大活躍する事でしょうw 軽空母隼鷹 提督の飲み友達。 あくまで友達感覚なので大和もさほど心配はしていないご様子。 むしろ朝まで連れ回す事の方を気に掛けてる。 軽空母鳳翔 居酒屋鳳翔の女将。 軽巡那珂 燃2弾4鋼11 第六駆逐隊 ちび大和の良いお姉ちゃん達という感じです。 大人達が忙しいときか彼女らが面倒を見ています。 とりあえず、現状の考えて居る設定の人物を書いておきました。 それ以外の艦娘は今後のネタ次第で出していくつもりです。 という感じにしたいと思っています。 怒られるのは必須なのかと言うことですが…はい必須ですw一応今後のタイトルは『今日も鎮守府は修羅場です。 』で統一したいと思ったからです。 このタグを付けて下さった方ありがとうございましたw良いタイトルになりそうですw 最後に、今日も鎮守府は修羅場です。 の簡単な解説でも… とりあえず、どうやって矢矧に抱きつくか…と考えたときに、普通後ろ姿だけではそうそう間違わないだろうと言う事で酔っ払い設定にしました。 その為、隼鷹に夜通し付き合わされて飲んでいたという設定にしました。 ちなみに隼鷹の細かい設定は考えて居ませんが、特に提督Love勢というわけではなく飲み友達という感じですね。 んで、朝帰り 厳密に言うと鎮守府内で飲んで鎮守府内に勤務なので朝帰りというわけではないがw のだるーい状態の時に矢矧を発見。 酒で視界と判断力が失われているときに大和と勘違い。 コメントで、ここまで近ければ視界がぼやけていても…とありましたが、あのときにはもうすでに鷲掴みにする事しか頭になく思考が停止している状態です。 説教シーンの直前ちび大和がおいでおいでとしていますが…本当はだっこしてーという表現にしようと思っていたのですが…ちょっとめんどくさかったので妥協w 説教シーンでは音楽に合わせてカメラワークを付けたつもり…です… まぁ良い感じで怖い大和さんを演出できたんじゃないかな?先程も書きましたが、ちび大和は武蔵が預かっています。 矢矧は特に怒ってはいなかったのですが、大和に付き合わされてというかんじです。 最後に提督が呟いていた言葉ですが…大和はちゃんと料理を作ってくれますっが基本的にほぼ自分で食べてしまう為提督はそんなに食べられていないようですw という、感じの動画でしたw 今後もこのシリーズ続けていければ…いいなぁ…ということでつづく…かも?と入れさせて貰いましたw ちび大和を預かっているときのでれっでれな武蔵さん.

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[B! 艦隊これくしょん] 鈴谷「提督! 鈴谷から目を離しちゃダメなんだからね!」 : なのです速報~艦これSSまとめ~()

提督love 修羅場

漣「なんか…おかしくないですか?この絵?」 提督「へ?何が?」 始まりは秘書艦として長い付き合いの漣の一言だった。 鎮守府の提督として日々働くある日のこと、遠く離れて暮らす妻から『父の日に娘が書いた』絵が送られてきた。 絵には『パパだいすき』と書いてあり、あまり帰れず寂しい思いをさせているにも関わらず、すまないと思うと同時に待っていてくれる有り難さを噛みしめていた。 休み時間にそれをニヤニヤ眺めながらお茶を啜っていたら一緒にいた漣が後ろから覗きこんできて放ったのがその一言だった。 提督「おかしいって…子どもが書いてるんだから多少はおかしな部分はあるだろ?」 漣「いえ、そうじゃなくて…なんというか…」 提督「何言ってるんだ?」 漣「ほら、よくみて下さいよ、『他の部分より顔に使われている肌色のクレヨンが濃いように見えない』ですか?」 提督「子どもの書く絵なんだ、きっと思い出して書くうちに濃くなったんだろう」 漣「そうですか?それにしては妙に濃いような…」 提督「妙な勘ぐりはするな、お前の気のせいだ」 漣「……はい」 提督「まったく…」 ーーーー夜 提督「漣にはああ言ったが…確かに濃いような…」 提督「それに『パパだいすき』って…俺は『お父さん』と呼ぶように言ってあるのに…」 チラッ 気になればなるほど集中できずたまらずに 提督「確認…確認するだけだ…」 鉛筆を持ち出して、特に濃い部分をなぞっていった。 俺は昔から眼が良いのが自慢で、だて眼鏡すらかけた事がないし、家にある写真の中にも俺が眼鏡をかけたものはない。 提督「い、一体、どういう事だ…こりゃあ…」 次の日から執務に身が入らず、度々ミスをしては漣に説教をくらい、そのうち 漣「前々からご主人様は働きすぎだと思っていました!ここは一度家に帰って家族にゆっくりと癒されてきて下さい!」と進言され、ちょうど娘の誕生日が近かった為、サプライズで一度家に帰ることにした。 ーーー 提督「大丈夫…大丈夫だ…」 自分にそう言い聞かせて、妻と娘へのプレゼントと花束を抱えて、自分の年代としては頑張って買った一軒家に…見なれない車があった。 妻はオートマ車しか乗れないのにマニュアル車、しかも2シートのスポーツ車、妻の父の趣味とは違う。 外にカーテン越しに見える妻と娘、そして『見なれない』影が写っていた。 パパー!アリガトー! 娘の嬉しそうな声が聞こえた。 信じられなかった、いや、信じたくなかった。 幼いころ両親を深海の連中に殺され、頼るべき親戚に両親の遺産を食い潰され、人間不信に陥っていた俺を救ってくれた妻が…妻が… 提督「浮気…か…」 あまりにショックが過ぎると涙も出ないというが、本当なんだなと思いつつ、軍人としての性なのか、とにかく冷静にやるべき事を考え、選択した。 ーーーー 「真っ黒です」 3週間後、鎮守府近くのファミレスで先輩と共に来た興信所の所長が告げた。 先輩は眉をひそめて腕を組み、無言だった。 渡された資料を見せながら 「普通はある程度カモフラージュするものなんですが…あまりにも堂々としていて仕事が楽でして…」 予定していた日にちより早い段階で証拠があがりまくった為、『値引きしておきますね』と言われた。 資料によると妻の浮気相手は妻が勤めている会社の取引先の会社に単身赴任している既婚の会社員で、妻とは何年もの付き合いらしい。 単身赴任の寂しさから、自分と同じように夫が家から離れて居ない妻と関係を持つようになったんだろう、と所長は言っていた。 さらに家の鍵を渡して詳しく調べてもらった結果、夫婦で貯めていたはずの預金は毎月振り込まれているのは俺の分だけで、妻は一円も入れてなかった。 さらに通帳は毎月かなりの額が引き出されていて空っぽ寸前だった。 幸いにも夫婦共通の預金の他に自分で使う分の金を貯めていたので、すぐに生活に困る事はない(というか、鎮守府での生活費は国に出してもらってるんだから自分が楽なのは当たり前だが。 そういえば、先輩と同期の人が『アイツは狼みたいな奴だ』と笑って言っていたのを思い出した。 仲間にはとても優しく、頼れるから上司から後輩まで様々な人が先輩を慕っていて、上と下の世代の橋渡しになっているが、自分や仲間に害をなす者には容赦しない。 そして先輩が示した策は…… ーーー 俺が妻と娘に再び会ったのは、某鼠の、夢の国のお城の前だった 妻「なんで…なんでいるの…?」 調査から少し後、妻宛に夢の国行きのチケットとホテルの宿泊券を3人分送り、その後『都合が悪くて行けなくなったから、二人で楽しんできて』と連絡した。 案の定、バカ面さげた浮気相手と来ていた。 その様子を隠れて見ていた。 妻も娘も目一杯楽しんでいた。 浮気相手もタダで夢の国を満喫していた。 あまりの悔しさに叫びたくなるが、先輩が肩を抱いて『まだだ、最高の瞬間まで待て』と抑えてくれた。 そして夜、パレードとラストの花火が終わると同時に、俺は声をかけた。 バシッ! 気がついたら娘が買ってもらったのであろうぬいぐるみで俺を叩いていた。 娘「えい!えい!えい!パパとママをいじめるな!悪者め!」 バシッ!バシッ! 提督「へ?ちが、待っ…」 娘「うるさい!お前なんか知らない!パパはいい人だもん!」 娘「パパは寂しい時にいつもいてくれる!遊んでくれる!」 バシッ!バシッ!バシッ! 娘「お前なんか知らない!あっち行け!行っちゃえ!行っちゃええええ!」 提督「……………」 バシッ!バシッ!バシッ…… ーーー その後妻が娘をなだめていたが、娘が疲れて眠るまで待ち、その後話し合いが始まった。 とはいってもこちらの要求を提示し、受け入れさせるだけだったが。 妻は終始謝罪と言い訳に徹し、浮気相手はただ震えていた。 こちらの要求は 慰謝料・財産分与・養育費無しの離婚、使い込み分は養育費がわりに取らなかった。 実は話し合うまでは養育費は出そうと考えていたが、娘が俺の顔すら忘れ『お前』呼ばわり、さらに浮気相手を父親だと認識していた為、そんな娘に金を出すのが馬鹿らしくなり、辞めた。 そして、俺の持ち家(全額俺負担で一括購入していた を浮気相手に相場より多少高値で買い取ってもらい、『妻との再婚』を要求した。 既婚者とは知っていたが、そこは伏せて『娘に父親は必要だから』という俺なりの親心が理由である事を説明した。 妻は承諾したが、浮気相手はさらにガクガクブルブルと震え始めた。 どうやら浮気相手は妻に独身と嘘をついていたらしい。 しばらくそれを眺めていたが、こりゃ長くなりそうだし、もう関わりたくないから、先に書いてもらった必要な書類(離婚届けと『今後一切、接触やお金の無心をしない、娘も同様とした念書など を持って、「もう二度と俺に近づくな、何も求めるな、後は弁護士を通してくれ」と告げて、 バチッ!バチッ! と叩く音がガツッ!ガツッ!と拳で殴る音に代わった部屋を後にした。 ホテルに部屋は取ってなかったので、そのまま街に繰り出し、先輩と入った居酒屋で、俺は泣きながら飲んで飲んで飲みまくってた。 そんな事より風俗でも行って気分を少しでも晴らしてこい!」 と微笑みながら、財布から少なくない額のお金を出して俺に渡してくれた。 ……いや、そうだとしたら競争率高過ぎて無理だな。 先輩は正に男も女も惚れる『いい男』だから。 その後、修羅場を越えた俺は仕事を優先する仕事人間になった。 妻と娘と浮気相手のその後は知らない、知りたくもない…… ドンドンドンドン! ドンドンドンドン! 提督「どうしてこうなった………」 テートクー!シレー!シレーカーン! ワーワー!ギャーギャー! というか、鎮守府で起こっている『第2の修羅場』に身を置いていてそれどころじゃなかったからだ。 離婚以後、俺は仕事に打ち込みまくった。 勤務時間以後も、仕事に関連する書籍を読み、自主トレに励み、休日は講習会に参加し、頭の中を仕事でいっぱいにした。 そうでもしなければ、心が押し潰されそうだったから。 だがあまりに仕事に没頭していた為、艦娘の皆に心配されてしまった。 艦娘の皆は俺が離婚した事を知らない。 先輩から「できるだけ離婚の事は伏せろ、聞かれたら答える程度にしておけ」と言われた。 その時は俺の心を心配してあまり思い出さないようにしろという意味で言ったのだと思っていた。 だがそれは半分正解で半分違っていた。 ーーー 離婚から月日が過ぎ、第2の修羅場は年末から始まった。 俺は毎年鎮守府で忘年会に参加した足で家に帰り、大晦日に鎮守府に戻ってきて、元日に祝辞を述べるのが恒例だった。 だが忘年会を過ぎても仕事をしていた。 皆には「どうしてもやらなきゃならない書類がある」と言っておいた。 が…… 提督(上司が居たら心が休まらないよなあ… と思い、近くを旅行しようかとも考えたが、どこも宿はいっぱいで泊まりがけなんて無理だった。 提督「どうしたもんかな…」 ベッドに寝そべり、買ってきた旅行雑誌に目を通す。 提督「仕事は結構先のものまで片付けちまったから、やる事がないし、だからと言っていつまでも鎮守府に居たら怪しまれるし…」 提督「またネカフェのお世話になるかな…」 コンコン! 提督「やべ!」 バサバサ! 俺はとっさに雑誌をベッドに隠した。 提督「いいぞ、入れ」 漣「失礼します、ご主人様」 ゾロゾロ…… 提督「なんだなんだ、曙に潮、朧まで一緒に来て。 ははーん、お菓子のストックが無いんでたかりにきたのか?ここにゃ餅しかねーがそれで良ければ…」 漣「……鎮守府の艦娘一同を代表して、ご主人様にお話があります」 提督「……まあ座れよ、茶を入れよう」 ーーー グビッ! 提督「ふぅ…で、話ってなんだ?福利厚生の改善要求か?」 曙「…単刀直入に聞くわよ、『提督』」 俺の心拍数がはねあがった。 あの曙が挨拶がわりにつける『クソ』をつけずに俺を呼んだ、という事はかなり厄介な案件か?と思った。 曙「………家族と何かあったの?」 提督「!?」 曙は悲しそうな、でも真剣な眼で俺を見つめている。 漣「あの日…送られてきた絵を見て以後、ご主人様の様子がおかしいって事はわかっていました。 でも仕事はいつも通りしていたから、些細な事かと思っていました」 漣「でもそれからしばらくしたら、ご主人様はとりつかれた様に仕事に打ち込むようになって…それにいつもならもう家に帰っているはずなのに…交通に支障が出てるわけでもないのに帰らない…」 漣もまた真剣な瞳で見つめてくる。 そこにはいつものおちゃらけた雰囲気はない。 潮「わ、私達は、直接はまだまだ人間の世界を知りません。 だ、だけどテレビやインターネットで、ある程度は勉強しています…こういう時は…か、家族と何かしらの…トラブルがあると出ていました」 朧「…何かあったんですか?最近はあれだけしていた娘さんの事も話題にしなくなりましたし…」 提督「………」 漣「沈黙は肯定したものと認識しますよ、ご主人様」 『退役後に困らないように』と色々教えていたのが仇になった。 漣「ご主人様…私達は…産まれた時からこの姿で、姉妹や鎮守府にいる皆は仲間であると同時に『家族』なんです。 そしてそれにはご主人様も含まれているんです」 漣「…辛いなら…言ってくださいよ…苦しかったら…(グスッ 助けてって言ってくださいよ…(グスッ、グスッ それが…『家族』なんでしょ?ご主人様…」 漣の眼に涙がたまって、今にもこぼれ落ちそうだ。 気がつけば他の3人も泣き出す寸前だった。 俺は何をやってるんだ。 いくら強いと言ったってこの娘達はまだまだ幼い、そんな娘達に心配かけて…悲しい思いをさせてしまうなんて…… 提督「すまない、皆に心配をかけるなんて…提督失格だな」 漣「そんな事ないです!ご主人様が皆の為に日々業務に勤しんでくれるから漣達は戦えるんです!ご主人様だから!ご主人様が帰りを待っていてくれるから漣達は命をかけて戦いに行けるんです!」 提督「……ありがとう。 じゃあ、聞いて……くれるか?俺の愚痴と弱音を…幻滅したって知らないぜ?」 漣「バッチこいです!」 ーーー 提督「という訳だ。 お前達には余計な事で心を乱して欲しくなくて黙っていた。 本当にすまな」 ギュッ! 提督「へ?さ、漣?」 気がついたら漣に真正面から抱きつかれていた。 提督「気持ちは解った、だが、もう済んだ事だし、元を辿れば俺にも責任はあるんだ。 前々から高雄や陸奥に『たまには家に帰らないと家族に忘れられてしまう』と忠告されていたのに帰らなかったんだから」 提督「だから…もういい…」 ビーーーッ!ビーーーッ!ビーーーッ! 緊急事態を知らせる警報が鳴り響いた。 翌日参加した全員揃って二日酔いして、隼鷹と密かに参加してた響が迎え酒でウォッカをあおっていたが、非番だったから咎めなかった。 だが、これからはあの二人は『ウルトラ馬鹿酒飲み』と呼ぶ事にしよう。 結局離婚がバレて出かける必要がなくなり、年末年始は駆逐の遊び相手や軽巡の買い物の荷物持ち、重巡以上の皆の飲み相手をしながら普段とは違う年頃の少女らしい彼女達を見た。 ーーー 先輩「いいか?これだけは必ず守れ」 年があけて、俺は大本営の新年会に参加し、そこで先輩と挨拶を交わした。 その時離婚がバレた事を告げると先輩は言った。 提督「な、なんでしょうか?」 先輩「いいか、艦娘とは何があっても最後の一線、『肉体関係だけは持つな』戦艦だろうが空母だろうが一切の艦種を問わずだ」 提督「ヘ?いや、その…自分にとっては艦娘は今や娘みたいなものですから、流石にそんな関係は…」 先輩「今まで多くの提督が誕生しては辞めていった、そしてその辞めた理由の大半がそれなんだ」 提督「わ、わかりました…」 先輩「いいか?我慢はしないで風俗行くなり、人間の相手を見つけるなりしろよ。 じゃないと大変な事になるからな!」 提督「は、はい…」 その時は先輩の言ってる事の意味が解らなかった。 俺と皆が肉体関係?あり得ないと思った。 いくら皆が好きでもloveとlikeで言えばlikeだし、長い付き合いで、好きな有名人を聞いて男の好み位は理解している。 そう思っていた。 思わされていた。 あの時までは 何事も始まりは些細なものだ。 そしてその些細なものが集まるととてつもなく巨大な力となる。 上に立つ者はそれに対して機敏に反応し、それが自分の身に害を及ぼす前に対処できる事も資質の一つに数えられる。 春まだ遠いある日の夜、談話室で皆と見ていたテレビの番組が、いつもと違っていた。 毎週その時間はジョニーズ事務所の若手タレントが出演するので、海防から駆逐や軽巡の娘らがキャーキャー言いながらあの人がいい、この人がいい、と人間の女の子らしくはしゃいでいたのに、その日は他のバラエティー番組になっていた。 最初は『特番でもあったのか?』位にしか思わなかった。 だが、バラエティー番組が毎週になって、ジョニーズの番組を見なくなった。 今思えばそこで先輩に相談していたら…と思わずにいられない。 そこから段々と皆が変わっていき 気がついた時にはどの娘達も姉妹艦と居る事が多くなり、以前はよく一緒にいた吹雪、夕立、睦月の3人が並んだ姿をいつの間にか見なくなった。 そして大淀や明石や夕張、島風のような姉妹艦の居ない娘は工廠に居る時間が増えた。 だが、表だって争っているわけではなかったので、もう少し様子を見ようと決断した。 それが最大の間違いであると気付きもせずに。 そして、運命の日、ホワイトデーがやってきた。 バレンタインは『全員分貰うと身体がやばくなるから』という事で、皆でチョコフォンデュパーティーを開催し、それを全員からの分とした。 ホワイトデー前日、俺は馴れない手つきでクッキーを焼いていた。 俺から皆に渡すものだからと、1人で作り、ラッピングして、全員分ある事を確認した時、時間はもうすぐ日付が代わる頃だった。 俺は余ったクッキー(形が悪かったり、欠けたもの を夕飯がわりに食べながら、インスタントのブラックコーヒーを飲み、『皆に喜んでもらえたらいいな…』とニヤついていた。 妻と娘が去って以来、俺は鎮守府の艦娘は『自分の娘だ』と思うようになり、最近の皆の変化が少しでも昔の、元の姉妹も艦種もない賑やかな鎮守府になってくれればと願った。 カチッ! ボーーーン…ボーーーン… 「日が変わったか…」 片付けをして部屋に帰ろうかな?とした時 ガラガラ! 「ご主人様!」 あわてた様子で調理場に漣がやってきた。 「なんだ、まだ寝てなかったのか?心配しなくてもホワイトデーのお返しは用意…」 「ご主人様!早く!早く逃げて下さい!」 「はあ?」 「説明は後でしますから!早く!」 「どうしたんだ?まさか深海の奴等か!?」 「ある意味それよりタチが悪いのが来るから!早く!」 訳がわからない。 そう思っていたら 「提督…」 「司令官…」 「司令…」 ぞろぞろと皆が入ってくる。 漣は皆から俺を守るかのように前に立ちはだかった。 「おいおい、皆気が早いぞ?クッキーあげるのは午後から…」 「いりません」 「は?」 「いりません」 うつむきながら吹雪が答えた。 「いや、だってせっかく作ったのに今さらいらないって…」 「私は…いえ、『私達』はもっと別のものが欲しいんです」 「ワガママ言うなよ、高いものなんて人数分用意できないぞ!」 「大丈夫です、司令官なら必ず用意できるものですから」 「なんだ?その欲しいものって…」 「家族、本物の家族が欲しいんです」 「か、家族!?」 その瞬間、身体中を冷たい感覚が走った。 ヤバいヤバいヤバい! 逃げろ、逃げろ、逃げろ! 頭が命令を出しても身体が言うことを聞いてくれない!全く、ピクリとも動かない! 「司令官…」 「私達は…ずっと我慢していたんですよ?」 「が、我慢、だと?」 あまりの恐怖にやっとかすれた声が出せるだけだった。 「私達はずっと…司令官が、奥さんや娘さんが羨ましかった。 司令官がいつもいつも嬉しそうに…二人の事を自慢してきて…」 「そんなつもりは…」 「あろうと無かろうと関係無いんですよ!」 ビクッ! 身体がこわばる。

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