龍の宮物語。 龍の宮物語

【公演評】星組『龍の宮物語』

龍の宮物語

プロローグは今回の公演のダイジェスト版のよう ぼんぼりをもった笹彦を先頭にやってくる龍の宮ご一行と、現れる玉姫と龍神、そして清彦。 玉姫に惹かれてどこかへ向かおうとする清彦の袖をつかみ、踏みとどまらせようとする山彦。 けれども清彦は行ってしまい、無念…というよりも、やるせなげな表情ではける山彦。 玉姫と清彦の初対面の場面は、清彦ちょっといくらなんでもデカすぎじゃないかと思わないでもないw ふつうに男役さんを使っているからでかいでかい! そして清彦というよりも山彦に似ているw この場面、2度目に見ると、なぜ玉姫がそんなにも恐ろしげな表情をしているのかよくわかる…。 笹彦ちゃんがかわいい 銀髪の笹彦ちゃんは龍の宮ではまだ行儀見習い的な、下働きのようなポジションのよう。 どうやら玉姫の腹心?いぶきの弟のようで、姉になにか聞かされているのか、清彦の肩を持ちまくっていて、それがけなげでかわいい。 龍神の弟、火遠理はほぼブラコン 玉姫にうつつを抜かす兄、龍神に諫言するの火遠理さんなのでありますが、まるで兄は聞く耳を持たないw それどころか、ついうっかり玉姫のことを悪くいうものならば「口が過ぎる」と冷ややかに叱責されてしまうという。 天寿さんのひややかな叱責恐ろしい…。 しかし「天綱の規律を乱す云々」といい始めた時、すらっと「天綱」がでてきたんですが、これはこの字で合っているのですよね?まさかふつうに「天候」じゃないよね? どっちでも同じような意味か… ネタバレしそうなので続きは明日以降にします。 龍の宮物語は、なんにも情報入れずに行ったほうが「次どうなるの?」が多くて楽しめると思うなー。 推測しやすい玉姫はともかくとして。

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星組公演 『龍の宮(たつのみや)物語』

龍の宮物語

礼真琴くん率いる『ロックオペラモーツァルト』が、 歌とダンスが堪能できる作品とすれば、こちらは 芝居を深く堪能できる作品。 どちらも甲乙つけがたいほどの適材適所の活躍が観れる傑作!こう書けば『龍の宮物語』の素晴らしさが伝わるでしょうか。 主演の瀬央ゆりあ君にぴったりのはまり役で、代表作になるのでは無いかと思います。 星組の芝居巧者トリオ・ 瀬央ゆりあ、有沙瞳、天寿光希が十二分に活かされた、 「作・演出/指田 珠子 しゅこ 先生」の只者では無い手腕が発揮された感動作品です。 「ドクトル・ジバゴ」「鎌足」では、3人とも名演でした。 その3回目の名演技作とも言えます。 指田珠子先生について 指田珠子先生のデビュー作品です。 月組「All for One」、雪組「ひかりふる路」 星組 「ANOTHER WORLD」 花組「CASANOVA」と新人公演の担当をされてきました。 明治浪漫 音楽奇譚「龍の宮物語」という「タイトル」とクラシカルでレトロでいて新鮮な「ポスター」から受け取るイメージだけで、「観たい」思いが湧きたつものでした。 「青年と龍神の姫の愛憎織り成す異郷訪問譚」の舞台は、 幻想的な幽玄の世界観を堪能させてくれました。 指田珠子先生は、女性ならではの「美的感覚」と「繊細な感性」に優れた先生だと思います。 ポスター撮影の時に、「先生から構成や明確なビジョンを伝えてもらっていたので、それにどう近づけられるかと思いながら撮影し、やりやすかった」とせおっちが語っていました。 デビュー作は渾身の作だと思うので、練りぬいて作り上げられていると思います。 肩に力が入りすぎて、詰め込み過ぎになることが多いですが、1本筋の通ったものがあって、明確なビジョンがぶれていないのが良かったと思います。 主な配役の人たちの衣装のセンスも独特で素敵でした。 龍神の中心二人 火照・火遠理 は、ビジュアル系バンド風テイストで意表を突くところも。 妖し気な音楽等も、独特の世界観をつくりあげていました。 この作品は、メッセージ性がある作品というより、この物語の世界観に浸って、それぞれの感性でこの作品を受け止め、味わうもののように感じました。 2回目を観ると、また受け止め方が違うように思います。 見終わった後に、とても余韻が残り、それを味わいたい思いもありました。 しかし「宝塚」なので、再び幕が上がると、それまでをぶち切ってフィナーレが始まりました。 目の前にカッコ良い男役さん、娘役さんがあらわれると、気持ちを切り替えて、フィナーレを楽しみます。 そして最後のパレードは、またお芝居の衣装に戻りました。 宝塚の作品なので、フィナーレが喜ばれるから、そういう構成になり、私も喜んで観ています。 しかし本当に作品を味わうなら、フィナーレ無しで終わった方が良いのでしょう。 期待の女性演出家 女性演出家というと、現在一番人気は、上田久美子先生。 上田先生のストーリーの面白さに感情ドラマを重ねてくる作風に対して、指田先生はイメージを膨らませて感性に訴えてくる作風で、全く違うように感じました。 主に女性が観る宝塚なので、女性ならではの視点と感性から描く、女性演出家の先生のならではの作品が、私は好きです。 指田先生が新しく加わってくださって、これからの女性演出家の作品に益々期待しています。 今回、上田久美子先生の鮮烈なデビュー作品『月雲の皇子』に感じたような衝撃を感じました。 丁寧な脚本だったと思いますが、上田久美子先生のような100点満点の完成度では無かったような。 それは当たり前でもあります。 たった10日余りで終えてしまうには勿体ない作品です。 『月雲の皇子』のように東上のチャンスに恵まれれば…と思います。 主演 清彦…瀬央ゆりあ 座付きの先生なので、「瀬央ゆりあ」の魅力を知りつくされ、さらにプラスアルファを引き出そうとされていて、とことん「瀬央ゆりあ」の魅力に圧倒されました。 真面目に誠実に生きていた青年像が、透明感があって爽やかで明るいせおっちのキャラクターにピッタリでした。 鼻筋の通ったキレイな顔立ちと長身のスタイルの良さが、白い着物に袴の書生姿が良く似合っていて、絵にかいたような「好青年」。 その好青年がいろいろと巻き込まれていくのですが、感性豊かで繊細な演技力によって、グイグイと一緒に渦中にまきこまれていく思いでした。 人柄がにじみ出ている芝居には、とても惹かれるものがあります。 声が少し高いけれど、歌い声がきれいで聴き惚れます。 歌唱力も作品ごとに安定してきています。 ダンスは少し苦手なのかな?と思っていましたが、フィナーレではしっかり真ん中で激しいダンスを踊って魅せてくれました。 3拍子そろった実力者に成長されたことを確かに感じました。 ヒロイン玉姫…有沙 瞳 出番が多く、玉姫の物語といっても良いほどのインパクトのある役です。 執念を抱いた美貌のヒロインを、おそろしいほどの迫力で演じる姿に圧倒されました。 普通の娘役には演じることのできない、スゴイ技量の必要な役だったと思いますが、見事に表現し演じ、歌唱力も抜群で、それまで蓄えてきた実力と美しさが発揮されていました。 ミステリアスで、内に秘めた情念を抱いた玉姫をここまで力強く演じることのできる娘役は、他にいないでしょう。 娘役の域ではありません。 プログラムに指田先生が「ヒロインの有沙瞳は、言葉の僅かなニュアンスの違いも汲み取り表現できる繊細さと大胆さを持つ 貴重な役者です」と記されていましたが、正にそう。 有沙瞳の並外れた実力の高さを実感しました。 フィナーレの最後に、せおっちとくらっちのデュエットダンスがあります。 玉姫はお芝居の間は、ほとんど仏頂面というか鉄仮面で最後のシーンを除いて笑顔が無いのですが、デュエダンでは二人とも笑顔炸裂で、こちらまで幸せになります。 こんなに笑顔のこぼれるデュエダンは中々ありません。 回転リフトもありました。 先ほど、「フィナーレ」でお芝居の余韻が消される、と書きましたが、宝塚ファンには「フィナーレ」は、無くてはならないものですね。 この公演がくらっちの餞別にならないようにと願うばかりです。 素晴らしい実力が本公演でも発揮されますように。 龍神・火照…天寿 光希 神としての威厳に説得力があり、貫禄が凄くて、芝居の巧みさにすいつけられました。 玉姫への一途であって、歪んだ愛に迫力があり、みっきーさんとせおっちの対峙場面は、見ごたえありました。 上級生の存在感は素晴らしい。 山彦…天華 えま 山彦の存在が、話が進むにつれてわかっていきます。 新人公演の主演を3回経験しているので、やはりお芝居が上手で、存在感が際立っていました。 前回の外箱公演ではディナーショー組で、全国ツアーにも「鎌足」組にも入っていませんでした。 お芝居では2番手の位置だと思いますが、階段降りでは、天寿光希さんの方が後でした。 山彦は重要な役どころで出番も多かったのに、少し残念な思いが。 龍神の弟火遠理…天飛華音 今までは元気の良い少年役が多かったですが、今回は抑えた、クールな思慮深い役でした。 お芝居ではいつものハツラツさはありませんでしたが、フィナーレのダンスナンバーでとてもはりきっていました。 ダンスシーンは、天寿光希さん、天華えま君、天飛華音くんが並んでいて、天飛華音くんの出世ぶりにびっくり。 初スチールも。 せおっちを交えて4人で踊るシーンもありました。 日刊宝塚の写真は、天華えま君は無しで、天飛華音くんのものは掲載されていました。 98期の天華えまくんより、102期の天飛華音くんの方が優遇されていくのか? 天飛華音くんは新人公演主演を1回経験しただけですが、今後は100期以降の方が路線にくいこんでくるのか?という気配を少しだけ感じました。 102期の笹丸の澄華あまねちゃんが、目を引きました。 龍神チームで一人だけ娘役さんの演じる少年役、声も少年ぽい声で、正義感をもっている役で、良い芝居でした。 長期に休演していた拓斗れいさんのお元気な姿が拝見できて嬉しかったです。 客席おりについて 両サイドに客席おりの階段があるので、バウホールならではの「客席おり」を期待しましたが、下手の階段が一度使われただけでした。 一幕ラスト、苦悩のせおっちが下手通路を通ります。 苦悩の顔でも横顔が美しい! カーテンコールも通常のご挨拶1回だけでした。 私の観た回は、紅さん、綺咲さんはじめ、「モーツァルト」組が沢山ご観劇でしたが、何も触れませんでした。 昨日は、せおっちの「ファーストフォトブック」の発売日でした。 スカイステージの「ファーストフォトブックLABO#10「瀬央ゆりあ」」で、せおっちの魅力の詰まったフォトブであることはわかっていましたが、表紙からの見開きからもうせおっちの魅力満載!夢乃聖夏さんとの対談を通して、「瀬央ゆりあ」がより深く理解できて、ますます応援したくなりました。 公演の取材記事で、新生星組について 「『支える』を一番に考えない。 技術を向上させて、舞台上でそれぞれが輝いてこそステキな組になるのでは」とこたえていました。 「同期を支える」という意識では、時に受け身になってしまいます。 スターは、前に出ようと押し出して輝いてこそ。 せおっちのこの言葉を読んで、これからさらにスターとして光り輝いていくだろうと確信しました。 この勢いでいくと、トップスターということもあるかも、と思った公演でもありました。 ここまで読んでくださってありがとうございます。 ランキングに参加しています。

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【公演評】星組『龍の宮物語』

龍の宮物語

」と、これまでの様子から一変。 」と玉姫は自分を殺すように清彦に頼むが、できない清彦。 『龍の宮物語』感想 さて、あらすじを読んだ限りでは、なかなか面白そうと思いましたが、実際に観劇した方の感想が気になります。 まずは全体的な感想から。 そして、瀬央ゆりあさん演じる清彦の好青年ぶりが半端ない…。 玉姫が「悪党ならよかったのに…」と嘆くシーンがあるのですが、このセリフが心の奥に突き刺さるほどの好青年を好演しています。 そして、有沙瞳さん演じる玉姫の清彦への憎しみと愛を胸の内を秘めた演技にも高評価が寄せられています。 美しい玉姫の豹変ぶりも見どころと言えるでしょう。 龍の宮物語、浦島太郎と海神別荘を混ぜた戯曲っぽい作り。 好きな人はすごい好きそうだけど、退屈に感じる人にはしんどそう。 あんまりこういう言葉好きじゃないけど宝塚っぽくはない。 と思ってたらフィナーレがバリバリの宝塚で笑った。 瀬央さんは赤いスーツ、有沙さんは赤いドレスで、物語とはガラリと雰囲気の違うデュエットダンスに、少々頭が追い付いていかなかったという方もいるようですが、とても素敵なシーンに仕上がっているようですね。 『龍の宮物語』客席降り さて、次に気になるのは【客席降り】があるのかということではないでしょうか。 『龍の宮物語』の客席降りは…あります! しかし、大勢で降りる華やかな客席降りではなく、1幕の最後に瀬央さんが地上に戻り、現実を知ったあとの苦悩とともに客席に降りてこられるようです。 その表情がとにかく美しいということですので、通路席の皆さまは必見ですよ! まとめ ここまで、『龍の宮物語』の感想を中心に見てきました。 全体的な印象として、近代ではありますが日本物ということで、どっちに転ぶか少々身構えていましたが、高評価の感想ばかりです。 東京での公演がないのが残念…。 最近の宝塚は、将来が楽しみな演出家が多くデビューしているように思えます。 特に女性の演出家の活躍がめざましく、宝塚ファンとしてとても嬉しく思っています。 演出家の先生方がいい作品を書いて下さらないと、宝塚の舞台は成立しませんから! ここまでの内容をまとめると・・・.

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